皆さんこんにちは!
今回は住宅をお持ちの方にとって必要となってくる屋根のメンテナンス時期、
方法、費用相場について解説していきたいと思います。
この記事を読むことで今後どのようにメンテナンスしていけばいいのかがわかるかと思います。
【目次】
1.屋根メンテナンスの必要性について
2.屋根のメンテナンス時期について
3.屋根材別メンテナンス方法
4.屋根のメンテナンス費用
5.屋根のメンテナンス費用を抑える方法
1.【屋根メンテナンスの必要性について】
普段は目に見えない屋根。メンテンナンスが必要かどうかがわからないと思っている方も多いかと思います。ですが、屋根のメンテナンスをしないと以下のような症状が発生してしまいます。
・雨漏り
・隙間風
・虫の侵入
・屋根材や棟板金などが落下する危険性
・美観が損なわれる
その中でも特に心配なのが雨漏りです。雨漏りを放置すると二次被害が発生し、住宅全体の寿命も縮めてしまいます。具体的には雨水が家の木部にしみこんでしまい、腐食してしまいます。また、家全体の湿度も高まる為、カビやシロアリ発生にもつながってしまう可能性があります。
そのため、家を守るために屋根のメンテナンスは必要になります。
2.【屋根のメンテナンス時期について】
屋根のメンテナンス時期は屋根材の種類や地域によって異なります。一般的な屋根材別のメンテナンス時期は以下の通りになります。
化粧スレート屋根(コロニアル)の劣化症状
・コケ
・色あせ
・板金部の錆び
・屋根材の割れやズレ
・屋根のたわみ、歪み
・雨漏り
化粧スレート屋根の耐用年数は20年~30年になります。
上記のような症状が出ている、もしくは化粧スレート屋根の家で新築から7~10年以上が経過している方はメンテナンスが必要かどうかを見てもらう必要があります。
アスファルトシングル屋根の劣化症状
・屋根材が浮いている
・屋根材が剥がれてしまっている
・屋根材のたわみ、歪み
・屋根材表面の石粒が剥がれている
・雨漏り
アスファルトシングル屋根の耐用年数は20年~30年になります。
上記の症状が出ている場合はメンテナンスが必要になります。
また、アスファルトシングル屋根は10年~20年がメンテナンス時期の目安になりますので、築年数10年~20年以上の場合はメンテナンス依頼をしましょう。
ガルバリウム鋼板屋根の劣化症状
・屋根材が錆びている
・屋根材に穴が開いている
・屋根材がめくれている
・屋根材のたわみ、歪み
・雨漏り
ガルバリウム鋼板屋根の耐用年数は30年~50年になります。
上記の症状が出ている場合はメンテナンスが必要になります。
また、ガルバリウム鋼板屋根は15年~20年がメンテナンス時期の目安になりますので、築年数15年~20年以上の場合はメンテナンス依頼をしましょう。
瓦屋根の劣化症状
・コケ、藻
・瓦のズレ、割れ
・漆喰がやせてきている、剥がれている
・瓦が抜け落ちている
・瓦のたわみ、歪み
・雨漏り
瓦屋根の耐用年数はセメント瓦30年~40年、日本瓦50年~100年になります。
上記の症状が出ている場合はメンテナンスが必要になります。
また、セメント瓦10年~15年、日本瓦20年~30年がメンテナンス時期の目安になります。
※日本瓦の場合は塗装によるメンテナンスをすることが出来ません。
防水シートの劣化
屋根材の下には2次防水と言われている、防水シートが施工されています。
防水シートの耐用年数は20年~30年になります。
瓦などは30年~100年と長い耐用年数を誇りますが、その下に敷いてある防水シートの耐用年数が20年~30年の為、瓦などでもメンテナンスが必要になってきます。
ご紹介したメンテナンス時期については、あくまで目安の時期になりますので、現場状況を確認し、工事が必要かどうかの判断をしていただければと思います。
3.【屋根材別メンテナンス方法】
屋根材のメンテナンス方法には主に3種類あります。
・塗装
・カバー工法
・葺き替え
上記3種類になります。屋根材別でもメンテナンス方法が下記のように異なります。
化粧スレート屋根(コロニアル)
・コケ、藻が生えている、色あせている、錆びついているの場合は塗装。
・屋根材が破損、屋根に歪み、雨漏りしている場合はカバー工法・葺き替え。
目安のメンテナンス時期としては7年~10年で塗装によるメンテナンス、耐用年数である20年~30年以上の場合はカバー工法・葺き替え工事でのメンテナンスが必要になります。
アスファルトシングル屋根
・屋根材の浮き、剥がれの場合はセメント補修。
・屋根材表面の石粒が剥がれている場合は塗装。
・屋根材の歪み、雨漏りしている場合はカバー工法・葺き替え工事。
目安のメンテナンス時期としては10年~20年で塗装によるメンテナンス、
耐用年数である20年~30年以上の場合はカバー工法・葺き替え工事でのメンテナンスが必要になります。
ガルバリウム鋼板屋根
・錆びついている場合は塗装。
・屋根材にへこみがある場合は部分交換。
・屋根材のめくれ、歪み、雨漏りしている場合はカバー工法、葺き替え。
目安のメンテナンス時期としては15年~20年で塗装によるメンテナンス、
耐用年数である30年~50年以上の場合はカバー工法・葺き替え工事でのメンテナンスが必要になります。
瓦屋根
・コケ、藻が生えている場合は塗装。(日本瓦は塗装が出来ない)
・瓦のズレが起きている場合は積み直し。
・瓦が割れている場合は差し替え。
・漆喰がやせてきている、剥がれている場合は漆喰の詰め直し。
・瓦のたわみ、歪み、雨漏りしている場合は葺き替え、葺き直し。
目安のメンテナンス時期としてはセメント瓦10年~15年、日本瓦20年~30年で塗装・積み直し・葺き替えによるメンテナンスが必要になります。
4.【屋根のメンテナンス費用】
屋根には様々なメンテナンス方法があります。
一般的な30坪の住宅想定(※足場代含む)での費用目安は下記になります。
・塗装
30~70万円 工期12日前後
・カバー工法(重ね葺き)
60~150万円 工期6日前後
・葺き替え(ふきかえ)
80~200万円 工期8日前後
その他部分補修の相場は下記になります。(※足場代別途)
・スレート屋根差し替え 5,000円~30,000円/枚
・棟板金交換 5,000円~8,000円/㎡
・瓦の差し替え 8,000円~20,000円/枚
・瓦積み直し 10,000円~16,000円/m
・漆喰詰め直し 4,000円~10,000円/m
上記の費用はあくまで目安になる為、詳細は何社か見積を取り、比較することをお勧めします。
5.【屋根のメンテナンス費用を抑える方法】
屋根のメンテナンス費用を抑えるにはいくつかのポイントがあり、それは下記になります。
・火災保険を利用する
・外壁塗装と同時に屋根もメンテナンスを行う。
・該当するメンテナンス補助金を活用する
・地元の屋根専門店に依頼をする
火災保険を利用する
・屋根が壊れた原因が風災・雪災・雹災による被害である
・被災から3年以内に申請する
・修理費用が免責金額を超える
上記の条件を満たしていることで、メンテナンス費用が保険から出る可能性があります。対応しているかどうかは屋根屋さんに確認してみましょう。
外壁塗装と同時に屋根もメンテナンスを行う。
外壁工事・屋根工事をする際にはどちらも足場設置が必要になります。
足場設置は約20万円前後程かかる為、メンテナンスを同時に行うことで、
足場代を一度に抑えることが出来ます。
該当するメンテナンス補助金を活用する
お住いの自治体によってはメンテナンスに関する補助金を活用できる可能性があります。特に屋根の葺き替えや塗装などに対して補助金を出している自治体も多いため、自分の住まいで補助金が活用ができるかどうかは一度確認してみましょう。
地元の屋根専門店に依頼をする
メンテナンス業者を選ぶコツとしては
・相見積もりをとる(3社)
・自社で施工を行っている専門業者に依頼をする
・見積項目が詳細に記載されている
上記のポイントをおさえていただければと思います。
自社で施工を行っている専門業者については、下請け業者に依頼しているのに比べて中間マージン(仲介料)がかからない分費用を抑えることが出来ます。
また、中間マージンが乗らない分、現場での相談内容の行き違いも起こりにくいです。
今回は屋根のメンテナンス時期・方法・費用について解説してきました。
住宅にとって屋根は非常に重要な役割を果たしていることがお分かりいただけたかと思います。
普段、目にしにくい屋根ですが、これを機にメンテナンスもご検討してみてください。