屋根のカバー工法とは一体?葺き替えとは何が違う?

屋根リフォームに関心がある皆さんは、屋根のリフォーム方法として「カバー工法」と「葺き替え」の選択に迷っているのではないでしょうか。屋根リフォームに関心がある皆さんは、屋根のリフォーム方法として「カバー工法」と「葺き替え」の選択に迷っているのではないでしょうか。

これらの方法は、それぞれにメリットとデメリットがあり、どちらが自宅に最適かを判断するのは容易ではありません。


そこで今回は、それぞれの工法の基本的な知識や利点、問題点を紹介し、皆さんが自宅にふさわしい方法を選択できるようにサポートします。

これらの方法は、それぞれにメリットとデメリットがあり、どちらが自宅に最適かを判断するのは容易ではありません。


そこで今回は、それぞれの工法の基本的な知識や利点、問題点を紹介し、皆さんが自宅にふさわしい方法を選択できるようにサポートします。


□カバー工法(重ね葺き)とは?メリット・デメリットもあわせて紹介!


カバー工法は、既存の屋根に新しい屋根材を重ねるリフォーム方法です。

別名、重ね葺きとも呼ばれます。

まず障害物を取り除き、ルーフィングを敷設し、新しい屋根材を取り付けるという流れで工事を進めます。


*カバー工法(重ね葺き)のメリット


1:騒音やホコリが少ない


葺き替え工法に比べ、カバー工法では屋根の全体を撤去する必要がないため、騒音やホコリが大幅に少なくなります。

これは、近隣住民への影響を最小限に抑えられるという大きなメリットです。


2:工期が短い


全体の撤去が不要なため、工事期間が短くなることが特徴です。

迅速な施工は、生活の中断を最小限に抑え、ストレスを減らすことにもつながりますよね。


3:防水性や断熱性の向上


二重構造になることで、防水性や断熱性が向上します。

これは、居住環境の快適さを向上させると同時に、省エネルギー効果にも寄与します。


*カバー工法(重ね葺き)のデメリット


工期が短かったり、居住環境が向上したりと魅力的なカバー工法ですが、デメリットもあります。


1:屋根によっては施工できない


カバー工法では、瓦を使用している屋根には施工できません。

カラーベストやコロニアルといったスレート状の屋根材であれば施工が可能です。


2:屋根が重くなる


既存の屋根に新しい屋根材を重ねていくカバー工法では、重量の加算が行われる分だけ屋根が重くなってしまいます。

地震対策のように屋根の重量を気にされる方は注意が必要です。


3:屋根の状態が悪ければ施工できない


カバー工法では、既存の屋根がベースとなるので、その下地が傷んでいる場合は施工ができません。

施工時にビスや釘を打てなかったり、施工後の耐久性に問題が残ったりするからです。

屋根の下地が傷んでいる状態であれば、葺き替えが必要になります。



□カバー工法(重ね葺き)の施工手順について


以下より、カバー工法の流れについて解説します。


1:足場の組み立て


初めに足場の組み立てから始めます。

そして、施工中は釘や金属片が飛散するため、養生シートを張ります。

軒先から50センチ先に足場のパイプが設置されるため、この範囲内には植木鉢のようなものを置かないようにしましょう。

また、足場のパイプの運搬には車が使われますが、道幅が狭い場合には事前に対策を講じる必要があるでしょう。


2:棟板金の撤去


屋根の頂上部分である棟に取り付けられている棟板金を撤去します。

そして、棟板金の下にある棟下地、もしくは貫板(ぬきいた)を取り外します。


また、雪止めが設置されている場合はこれらも撤去します。

雪止めは軒先に取り付けられていますが、カバー工法を行う上では障害物となるので、全て撤去されるのです。


3:ルーフィング工事


屋根の軒先から棟に向かって防水シートを敷き詰めます。

カバー工法を行う目的の一つに防水シートを新しくすることが挙げられるため、重要な工程になります。

そのため、防水シートを選ぶ際は、高品質なものや古い屋根にも適合するものを選ぶと良いでしょう。


4:屋根材の張り付け


屋根材を、谷棟、隅棟の順に張り付けていきます。

そして、軒先から平らな部分へと敷設します。


5:棟板金の仕上げ


屋根材が設置されたら、棟下地、棟板金を取り付けます。

棟下地は、木製だと腐ってしまうので、プラスチック系のような腐りにくいものを選ぶことがポイントです。

そして、雨水の浸入を防ぐためにコーキングを行い、雪止めの設置を行えば重ね葺き工事の完了です。


□葺き替え工法との違いとは?


葺き替え工法では、既存の屋根材を全て取り除き、新しい屋根材に交換します。

この方法は特に、下地材の劣化が進んだ場合や、既にカバー工法を施している屋根、重い瓦屋根を使用している場合に適しています。


1:下地材のメンテナンスが可能


葺き替えでは、屋根材だけでなく下地材の補修やメンテナンスも同時に行えます。

これにより、住宅全体の耐久性を高められます。


2:屋根材の交換によるイメージチェンジ


屋根材を根本から変更することで、住宅の外観を大きく変えられるのが葺き替えの魅力です。

そのため、リフォームによるイメージチェンジを求める場合に特に葺き替えは有効です。


3:耐震性の向上


カバー工法は耐震性を高めにくいことがデメリットとして挙げられますが、特に重い瓦屋根の場合、軽量な材料に葺き替えることで、耐震性を向上させることが可能です。


□まとめ


この記事では、屋根リフォームの2つの主要な方法であるカバー工法の特徴とメリット・デメリット、葺き替えとの違いを紹介しました。

カバー工法は騒音が少なく工期が短いのが特徴ですが、瓦屋根には不向きで耐震性に注意が必要です。


一方、葺き替え工法は、下地材のメンテナンスが可能で、耐震性の向上や外観の大幅な変更が可能です。

ご自宅に最適な選択を行うために、これらの情報を参考にしてください。