家のメンテナンスは家主にとって重要な課題です。
特に屋根は住宅の保護に不可欠な部分であり、その状態が全体の耐久性に直接影響を与えます。
この記事では、特にコストと効率を重視する方々に、屋根重ね葺きの概要と費用相場、そして失敗例と対策についてご紹介します。
ぜひ最後までご覧ください。
□屋根重ね葺きの費用相場と耐用年数
屋根重ね葺きは、新しい屋根材を既存の屋根の上に重ねることで、屋根を新しくする方法です。
この方法は、全体のコストを抑えつつ、屋根の耐用年数を延ばすための効果的な手段とされています。
1:費用相場
重ね葺きにかかる費用は、一般的に30坪の住宅で170万円から240万円程度です。
ただし、使用する材料や施工会社によって費用は前後します。
2:耐用年数
ガルバリウム鋼板のような高品質な材料を使用すれば、耐用年数は約30年となります。
しかし、重ね葺きは屋根の重さが増加するため、一般的には1回のみの施工が推奨されます。
3:費用に影響する要因
施工費用に影響する要因として、主に3つ挙げられます。
第一に、屋根材や防水シートのグレードです。
高品質な屋根材や防水シートを選ぶことで、耐久性が向上しますが、それに伴いコストも上昇します。
次に、屋根の面積です。
広い面積を持つ屋根ほど、施工に必要な材料や手間が増え、それに比例してコストも増加します。
最後に、搬入経路です。
建物の立地条件によっては、材料の運搬に特別な手間が必要となる場合があり、それがコストに反映されることもあります。
□重ね葺きによるリフォーム失敗例とその対策
重ね葺きのリフォームにおいては、失敗を避けるために重要なポイントが存在します。
*重ね葺きの失敗例
1:下地の傷みの見落とし
既存の屋根がすでに損傷している状態でカバー工法を行うと、新しい屋根材の固定が不十分になり、結果として再び修理が必要になることがあります。
特に雨漏りは必ずしも見える形で現れるわけではないため、当社のような専門店に雨漏り診断を依頼した後に、重ね葺きを行うことをおすすめします。
2:耐震性の確認不足
建物の耐震性が低下している状態で重い屋根材を追加すると、地震の際に屋根が剥がれ落ちるリスクがあります。
3:以前の重ね葺きの見落とし
すでに重ね葺きが施されている屋根に対してさらに重ね葺きを行うことはできません。
これを見落とすと、住宅の耐震性に直接影響を及ぼしてしまいます。
*対策
事前の徹底した点検を行い、上記のような問題がある場合は、カバー工法ではなく葺き替えの検討をおすすめします。
特に相続した住宅はリフォーム歴も確認するようにしましょう。
□まとめ
屋根の重ね葺きは、適切に実施すればコストを抑えつつ屋根の耐用年数を延ばす効果的な方法です。
しかし、その成功には適切な準備と事前の慎重な検討が求められます。
この記事でご紹介した費用相場、耐用年数、失敗例と対策を参考に、ご自宅の屋根リフォームを成功させるための計画を立ててください。