屋根の板金種類と劣化のトラブルを徹底解説

家を新築したり、リフォームを検討していたりする方は、屋根材選びに頭を悩ませているかもしれません。

特に、耐久性とデザイン性に優れた板金屋根は魅力的ですが、種類や特徴、選び方、さらに経年劣化トラブルについて、不安な点も多いのではないでしょうか。

この記事では、板金屋根の種類や特徴、メリット・デメリット、選び方のポイント、そして経年劣化トラブルについて解説します。


□屋根板金の種類と特徴


屋根に使われる板金は、その種類によって特徴やメリット・デメリットが異なります。

以下では、代表的な板金の種類とその特徴について解説していきます。


1: 金属屋根


金属屋根は、その素材や形状によってさまざまな種類があります。

例えば、波板状の屋根材や瓦棒状の屋根材、金属の表面に天然石が施されたものなど、多様なデザインと機能性を備えています。


2: 庇


庇は、窓や玄関ポーチなどに設けられた屋根のことです。

雨の日でも窓を開け閉めしやすく、日差しを調整する役割を担います。

庇にも板金が使われることが多く、大屋根の屋根材と合わせたり、アクセントとして金属素材を使用したりすることで、建物の外観を美しく演出できます。


3: 谷部


谷部は、屋根の面と面が接する部分で、雨水が集中しやすい場所です。

そのため、雨漏り防止の観点から、板金でしっかりと施工する必要があります。

谷部の板金施工には、高い技術と経験が必要となります。


4: 屋根と外壁との取り合い部


屋根と外壁が接する部分は、雨水が浸入しやすい箇所の一つです。

板金処理を行うことで、水の浸入を防ぎ、建物を雨漏りから守ります。


5: 棟板金


棟板金は、屋根の頂上部分である棟を覆う板金です。

屋根の中でも最も高い位置にあるため、風雨の影響を受けやすく、台風の際には被害を受けやすい箇所です。

そのため、耐久性の高い素材と丁寧な施工が求められます。



□板金屋根の経年劣化トラブルと対策


板金屋根は耐久性が高い素材ですが、経年劣化によってさまざまなトラブルが発生する可能性があります。

以下では、よくあるトラブルとその対策について解説します。


1: 棟板金の釘の浮き


棟板金を固定している釘は、温度変化によって膨張と収縮を繰り返します。

そのため、長年使用していると釘が浮いてきてしまうことがあります。

釘が浮くと、そこから雨水が侵入し、棟板金の飛散やずれの原因となるため、定期的な点検が必要です。


2: 棟板金の貫板の腐食


棟板金の釘が浮くと、雨水が貫板に侵入し、腐食の原因となります。

貫板が腐食すると、棟板金が抜け落ちたり、屋根の構造が不安定になる可能性があります。


3: 棟板金の錆び


板金は金属でできているため、錆びが発生する可能性があります。

錆びは、板金そのものの耐久性を低下させるため、早期の対策が必要です。

軽度の錆びであれば錆止め塗料を塗布し、重度の場合は交換が必要となります。


4: 谷樋の詰まり


谷樋は、屋根から流れ落ちる雨水を排水する重要な役割を担っています。

しかし、落ち葉やゴミなどが溜まって詰まってしまうことがあります。

詰まりを放置すると、排水が滞り、雨漏りや屋根材の腐食につながる可能性があります。


5: その他のトラブル


板金屋根は、適切なメンテナンスを行わなければ、上記以外にもさまざまなトラブルが発生する可能性があります。

例えば、板金の変色や破損、コーキングの劣化などが挙げられます。

これらのトラブルを未然に防ぐためには、定期的な点検とメンテナンスが不可欠です。



□まとめ


この記事では、板金屋根の種類や特徴、メリット・デメリット、選び方のポイント、そして経年劣化トラブルについて解説しました。

板金屋根は、耐久性やデザイン性に優れた素材ですが、適切なメンテナンスを行わなければ、さまざまなトラブルが発生する可能性があります。

定期的な点検と適切なメンテナンスを行うことで、板金屋根の長寿命化を実現し、快適な住環境を維持できます。