「費用が安いのはどっち?」「工事期間は?」「うちの家には、結局どちらが合っているの?」
こんにちは。
立川市で屋根工事の専門家として、日々お客様のお住まいを拝見している株式会社鵬です。
私たちは、カバー工法と葺き替えの両方を数多く手掛けているからこそ、それぞれの長所と短所を熟知しています。
この記事では、そんなプロの視点から、この2つの工法を「費用」「工事期間」「耐久性」「家への影響」という4つのポイントで徹底的に比較し、
あなたがどちらを選ぶべきか、その判断基準を分かりやすく解説します。
前提知識:「カバー工法」と「葺き替え」の根本的な違い
屋根の大規模なリフォームを考え始めたとき、
業者さんから「カバー工法」と「葺き替え(ふきかえ)」という2つの方法を提案されることがよくあります。
どちらも屋根を新しくする方法ですが、一体何が違うのでしょうか?
カバー工法:
今の屋根を「下地」として、その上に新しい防水シートと屋根材を丸ごと被せる「重ね着」のような工法です。
古い屋根を撤去しないのが最大の特徴です。
葺き替え:
今の屋根材を一度すべて剥がして撤去し、下地である野地板が剥き出しの状態にします。
必要であればその下地も補修し、そこに全く新しい屋根を作り直す「建て替え」のような工法です。
【徹底比較】4つのポイントで見るカバー工法と葺き替え
費用
カバー工法:安い(目安:90万円~150万円)
理由:古い屋根材を剥がす「解体作業」と、それを処分する「産業廃棄物処理」の費用がかかりません。これが、葺き替えとの大きな価格差になります。
葺き替え:高い(目安:120万円~200万円)
理由:解体作業と、法律に則った適切な廃棄物処理の費用が上乗せされます。
結論:純粋な費用だけを考えれば、カバー工法に軍配が上がります。
工事期間
カバー工法:短い(目安:7日~10日)
理由:解体作業がない分、工期を短縮できます。天候にもよりますが、比較的早く工事が終わります。
葺き替え:長い(目安:10日~14日)
理由:解体作業と、その後の下地補修などに時間がかかります。工事中に雨が降ると、下地が濡れてしまうため、より天候に左右されやすくなります。
結論:工事を早く終わらせたい、生活への影響を最小限にしたい場合はカバー工法が有利です。
耐久性と安心感
カバー工法:高い
理由:新しい屋根材を使うため、そのものの耐久性は非常に高いです。しかし、あくまで「土台となる古い屋根や下地が健全であること」が前提となります。
葺き替え:最も高い
理由:屋根を一度すべて剥がすため、普段は見ることができない野地板や垂木といった、屋根の最も重要な構造部分の状態を確認し、必要であれば補修できます。
屋根の寿命を完全にリセットできるため、最も安心感の高い選択肢と言えます。
結論:根本的な安心感を求めるなら、葺き替えが最も優れています。
家への影響(重量・耐震性など)
カバー工法:
重量は少し増えますが、最近の金属屋根材は非常に軽量なため、一般的な木造住宅では構造上の問題になることはほとんどありません。
また、屋根が二重になることで、断熱性や遮音性が向上するというメリットもあります。
葺き替え:
重い瓦屋根から、軽い金属屋根などに葺き替える場合、屋根の重量を劇的に軽くすることができます。
これにより、家の重心が下がり、「耐震性」が向上するという大きなメリットが生まれます。
結論:家の耐震性を高めることを重視するなら、葺き替えが最適な選択です。
結局、どちらを選ぶべき?判断の分かれ道は「下地の状態」
ここまで比較してきましたが、最終的にどちらを選ぶべきか、
その最大の判断基準は「今の屋根の下地(野地板)が傷んでいないか」という点に尽きます。
カバー工法がおすすめな方:
築15~30年程度で、過去に雨漏りの経験がない方
屋根の下地の状態が比較的健全である方
工事費用を少しでも抑えたい方
アスベスト含有のスレート屋根で、撤去費用をかけたくない方
葺き替えがおすすめな方:
すでに雨漏りが発生している、または下地の腐食が疑われる方
築30年以上が経過し、この機会に根本からリフォームしたい方
屋根を軽くして、家の耐震性を高めたいと考えている方
今後20年以上、安心して暮らせる屋根を手に入れたい方
まとめ:最適な選択は、正確な診断から
カバー工法と葺き替え、どちらが一方的に優れているというわけではありません。
お客様のお住まいの状態、ご予算、そして将来の計画によって、最適な選択は変わります。
そして、その最適な選択をするために最も重要な最初のステップが、「専門家による正確な現状診断」です。
私たち株式会社鵬の無料屋根診断では、屋根の表面はもちろん、屋根裏にも入らせていただき、下地の状態までしっかりと確認します。
その上で、お客様にとってなぜカバー工法が良いのか、あるいはなぜ葺き替えが必要なのか、その理由を写真と共にご説明し、正直なご提案をさせていただきます。



